【2026年最新版】特定技能の「工業製品製造業」とは?受け入れ要件を解説

公開日:2026/02/09
工業製品製造業

特定技能「工業製品製造業」は、2019年に始まった特定技能制度の一分野で、人手不足が深刻な製造業において即戦力となる外国人材の就労を目的とした在留資格です。従来は3つの製造分野に分かれていましたが、現在では名称や業務区分も整理され、現在は「工業製品製造業」として運用されています。

特定技能「工業製品製造業」の受け入れができる産業の分類

特定技能「工業製品製造業」の外国人材を受け入れることができる企業は、経済産業省が定める特定の産業分類に属している必要があります。受け入れ区分は「特定技能1号・2号の両方が可能な業種」と「特定技能1号のみ可能な業種」に分かれています。

特定技能1号・2号の両方が可能な業種

金属加工や機械製造、電気・電子関連分野など、比較的専門性の高い分野では1号・2号の両方が認められています。具体的には、鋳型製造業や各種金属素形材製造業、めっき・熱処理などの金属表面処理業、はん用機械器具や生産用機械器具、電子部品・電気機械・情報通信機械器具製造業などが該当します。

特定技能1号のみ可能な業種

一方、特定技能1号のみ受け入れ可能な業種には、繊維工業や紙・パルプ関連産業、段ボールや紙製容器の製造、印刷業、プラスチック製品製造業、コンクリート製品や陶磁器製品の製造、鉄鋼業の一部、金属製品塗装業、こん包業など、より幅広い製造分野が含まれています。これらの業種では、一定の技能を持つ即戦力人材としての就労が想定されていますが、在留期間や業務範囲の点で2号は認められていません。

特定技能「工業製品製造業」で従事可能な業務

特定技能「工業製品製造業」において外国人材が従事できる業務は、製造業の現場ニーズに応じて10の業務区分に整理されています。いずれの区分においても、指導者の指示を正しく理解したうえで作業を行う、または一定の経験や技能を活かして自ら判断しながら製造工程に携わることが求められており、即戦力としての活躍が前提となっています。

機械金属加工区分

まず「機械金属加工区分」では、素形材製品や産業機械などの製造工程において、加工・組立・仕上げといった作業に従事します。金属加工の基礎知識や機械操作の理解が必要とされる分野です。

電気電子機器組立て区分

「電気電子機器組立て区分」では、電気電子機器や関連製品の製造・組立工程を担当します。この区分では特に精密さや工程管理への理解が求められます

金属表面処理区分

「金属表面処理区分」は、めっきや熱処理など、製品の品質や耐久性を左右する重要な表面処理作業を行う区分です。

紙器・段ボール箱製造区分

また、生活や物流を支える分野として「紙器・段ボール箱製造区分」があります。この分野では文字通り紙器や段ボール箱の製造工程に従事します。

コンクリート製品製造区分

「コンクリート製品製造区分」では建設資材などのコンクリート製品の製造作業を担当します。

RPF製造区分

「RPF製造区分」は、廃棄物などを破砕・成形し、固形燃料であるRPFを製造する工程に関わる業務です。特に環境分野と関係の深い区分です。

陶磁器製品製造区分

さらに「陶磁器製品製造区分」では食器や置物などの陶磁器製品の製造工程に携わり、素材や焼成工程への理解が重要となります。

印刷・製本区分

「印刷・製本区分」では、オフセット印刷やグラビア印刷、製本といった工程に従事し、印刷物の品質管理や工程順守が求められます。

紡織製品製造区分

「紡織製品製造区分」は、糸や織物などの紡織製品を製造する工程を担います。

縫製区分

「縫製区分」では衣類などの縫製工程に従事します。

工業製品製造業界の現状について

工業製品製造業界では、製造業全体として就業者数の減少が続いており、慢性的な人手不足が深刻な課題となっています。過去20年間の推移を見ると、2002年には約1,202万人いた製造業の就業者数が、2024年には約1,046万人まで減少しており、約150万人規模で人材が減っている状況です。

さらに、生産年齢人口そのものが減少していることに加え、全産業に占める製造業就業者の割合も低下傾向にあるため、将来的にも人材確保の難しさは続くと考えられています。こうした状況から、製造業界における安定的な労働力の確保は、依然として大きな経営課題となっています。

外国人材の存在の重要性が増している

そのような中、工業製品製造業界では外国人材の存在が重要な役割を果たしています。厚生労働省のデータによると、国内産業の中でも製造業は最も多くの外国人労働者を受け入れている分野とされており、現場の人手不足を補ううえで欠かせない存在となっています。

特に、特定技能「工業製品製造業」では、技能実習制度から移行する外国人材が多い点が大きな特徴です。

技能実習制度から特定技能制度へ

技能実習制度は、日本での就労を通じて知識や技術を習得し、それを母国に持ち帰って経済発展に役立てることを目的とした国際貢献の制度で、2016年以降、多くの優秀な外国人材が日本の製造現場で活躍してきました。ただし、技能実習には通算5年間という在留期間の上限が設けられており、期間満了後は原則として帰国する必要があります。

このような背景から、技能実習を修了した外国人材が引き続き日本で働ける受け皿として、特定技能制度が活用されています。特定技能1号へ移行することで、技能実習期間と合わせて最大5年間の就労が可能です。

これにより、すでに日本の現場で培った知識や技術を活かして即戦力として活躍してもらうことができます。

特定技能「工業製品製造業」を取得する方法

特定技能「工業製品製造業」には、特定技能1号と特定技能2号の2種類があり、それぞれ求められる技能水準や取得要件が異なります。特定技能1号は、基礎的な知識や技術を用いて製造現場の業務に従事する人材を対象とした在留資格で、現場で即戦力として働くことが前提となっています。

一方、特定技能2号は、より高度で熟練した知識や技術を必要とする業務に従事する人材向けの資格で、1号修了後のステップアップとして取得するケースが一般的です。特定技能1号の取得方法には「試験に合格して取得する方法」と「技能実習から移行する方法」の2通りがあります。

試験によって取得する方法

試験による取得の場合、評価試験と日本語試験の両方に合格する必要があります。評価試験は、一定の専門性や技能を有し、製造現場で即戦力として働けるかを確認するための試験です。

テストセンターに設置されたコンピュータを使用するCBT方式で実施されます。学科は65%以上、実技は60%以上の正答率で合格となります。日本語試験については「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験(N4以上)」の合格が求められます。

N4は、基本的な日本語を理解し、日常的な会話や業務指示をある程度把握できるレベルです。

技能実習から移行する方法

一方、技能実習からの移行の場合、技能実習2号を良好に修了していれば、原則として特定技能1号への移行が認められます。技能実習2号の業務内容と特定技能1号の業務に関連性がある場合には、評価試験と日本語試験の両方が免除されます

また、業務内容が異なる場合でも、日本語試験については免除される点が特徴です。特定技能2号を取得するには、1号を修了しただけでは足りず、所定の試験への合格と実務経験が必須となります。試験については「特定技能2号評価試験」と「ビジネス・キャリア検定3級」の両方に合格するか、もしくは「技能検定1級」に合格することが条件です。

さらに、日本国内に拠点を持つ企業の製造業の現場で、3年以上の実務経験を積んでいることが求められます。そのため、企業が自社で雇用している外国人材に2号の取得を目指してもらう場合は、在留期間を考慮しながら計画的に実務経験を積ませることが重要となります。

1号特定技能外国人を受け入れるまでの流れ

1号特定技能外国人を工業製品製造業分野で受け入れる際には、定められた手順に沿って段階的に準備と手続きを進める必要があります。

JAIMへの入会

まず重要となるのが、製造業特定技能外国人受け入れ協議・連絡会への参加にあたる、JAIM(一般社団法人工業製品製造技能人材機構)への入会です。受け入れ企業は、自社が対象となる産業分類に該当しているか、また特定技能人材が従事可能な業務内容であるかを事前に確認したうえで、JAIMへの加入手続きを行います。

JAIMは、工業製品製造業分野における特定技能外国人の適正かつ円滑な受け入れを推進する民間団体であり、同分野で特定技能人材を雇用する、または雇用予定の事業所は入会が必須です。加入にあたっては、行動規範や反社会的勢力排除、生産性向上への取り組みに関する誓約書のほか、従業員数や製造品を証明する書類などを提出します。

外国人材の探索・選考

JAIMへの入会が完了した後は、受け入れる外国人材の探索と選考を行います。人材紹介業者の利用、自社従業員からの紹介、求人サイトや自社ホームページ・SNSでの募集など、さまざまな方法があります。

初めて外国人材を採用する企業の場合は、人材紹介業者を活用することで募集から面接設定までを円滑に進めやすいです。候補者が集まった後は、書類選考や面接を通じて、業務内容や条件に合った人材を選定します。

特定技能外国人支援計画の策定

次に、1号特定技能人材の受け入れにおいて必須となる「特定技能外国人支援計画」を策定します。1号では義務的支援が定められており、就労だけでなく日常生活面まで含めた支援内容を具体的に計画し、在留資格申請時に提出しなければいけません。

支援計画には、事前ガイダンスや出入国時の送迎、住居確保や生活契約の支援、生活オリエンテーション、公的手続きへの同行、日本語学習機会の提供、相談・苦情対応、日本人との交流促進、転職支援、定期面談や行政機関への通報など、10項目の支援内容を盛り込みます。

雇用契約の締結

支援計画の策定後、受け入れる外国人材と雇用契約を締結します。この際、雇用契約書は外国人材の国籍に応じた言語で作成することが望ましいです。

内容を十分に理解したうえで契約できるよう配慮することが、将来的なトラブル防止につながります。その後、出入国在留管理局へ在留資格に関する申請を行いましょう。

海外から新たに来日する場合は在留資格認定証明書交付申請、日本国内に在留している外国人の場合は在留資格変更許可申請を行い、誤りのない手続きが求められます。

就労の開始

すべての手続きが完了すると、特定技能外国人の就労が開始されます。就労開始後は、策定した支援計画に基づき、継続的かつ適切な支援を実施することが重要です。

自社での対応が難しい場合には、登録支援機関に業務を委託することで、手続きや支援業務を専門的に代行してもらうことも可能です。

まとめ

本記事では、2026年最新版の情報として、特定技能「工業製品製造業」の制度概要から受け入れ要件、業務内容、業界の現状、取得方法、受け入れまでの具体的な流れまでを体系的に解説しました。製造業では就業者数の減少が続き、人手不足が深刻化する中、即戦力となる外国人材を受け入れられる特定技能制度は、今や欠かせない選択肢となっています。特に工業製品製造業分野では、幅広い産業分類と10の業務区分が設けられており、自社の事業内容に合った形で人材活用が可能です。また、技能実習からの移行によって、すでに日本の現場を理解した人材を継続して雇用できる点も大きな魅力といえるでしょう。制度の仕組みや要件を正しく理解し、計画的に活用することで、人材不足の解消だけでなく、現場力の維持・向上にもつながります。

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外国人の紹介実績累計1万人以上記載なし記載なし3,700名以上記載なし
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スタッフの特徴日本人担当者と通訳担当者のペア体制外国人採用専門スタッフ採用業務を代行できる専任アドバイザー外国籍専門のキャリアアドバイザー記載なし
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